FXや株とは直接関係ない話です。
いやはや、作り話の様な話ですが作り話…ではなく実話です、これ。
TOEIC500点未満でも、英語専科で教員免許取得!給料もちゃんと出ます!
舐めてんのかwwwと失笑したくなる事態が発覚。ただ、一度就職してしまえば能力維持のためのコストゼロで定年まで給与がもらえるわけです。
真面目な話、投資としては非常に効率が良いです。
際立つ英語教諭の能力の低さ
(以下、産経WESTより引用 : 「えっ、本当!?TOEICを74人が受検し合格は16人、京都府内の英語担当の中学教諭 「厳しい現状」と府教委」http://www.sankei.com/west/news/170211/wst1702110038-n2.html)
グローバル化に対応した英語教育を目指し、中学校英語担当教員を対象に府教委が平成28年度から始めた英語検定試験「TOEIC」受検事業で、初年度は74人が受け、目標とする英検準1級程度の730点以上に達したのは16人だったことがわかった。京都府教委は「厳しい現状と認識している」と話している。
- 2021年度から中学英語の授業は全て英語で行う(文部科学省の次期学習指導要領)
- このため、教育現場では英検準1級以上の英語力が必要とされる
- TOEIC730点未満の多数の英語教員のため、府の予算でセミナー実施
- セミナー前平均578点→セミナー後平均588点
- TOEIC500点未満(英検2級レベル未満)の英語教員もチラホラいる
- 受験者の最低得点は280点
ネット民の反応
スコア730ってただのリーマンが15分のラジオ講座を2年ほど聴いてたら取れる程度・・・
その程度で英語の教員やってるのか。教員になればよかったなぁw
信じられん
学生以後英語など仕事でちょっと使って勉強などしなかった40の時にうけたら690点あったのに
これさ、もう目的が「教員レベルの底上げ」ではなくて「教育委員会の『僕たち仕事頑張ってますアピール』の場」になってるよね? 休日に金と時間つかって大して効果の無いことさせるのはもう止めない?
教師が関係代名詞がとか言ってる段階でダメだと思うよw(^o^)
単語3000まず覚えろというのが正しい、、、
カタカナ英語はやめろ!言語は発音だと鍛えなくてどうする、、、
英語は勉強するもんじゃない、トレーニングするもんだw
英語専門なのに目標が730点って、 低過ぎだろw
700点とれないやつはクビでいい
受験と一緒で対策すれば点数とれる
その努力すらできないやつが英語で喰ってるのはおかしい
というか教育者の資格なし
自己研磨のための投資の必要なし!
TOEICが一部企業で就職の条件として求められるようになってきて、かなりの年月が経ちます。にも関わらず、730点すらもクリアできない英語の専任教員 (中学ですからね) が多数いる現状。どうやって教員になったのでしょうか。英語能力自体が無い人がどうやって教えられるのか?
こんな皮肉の一つも言いたくなりますねえ。
専門職なのに専門能力が低い、という事に…何も感じないから500点未満でも平気でいられるんでしょうね。
金銭的な価値で考えてみる
中学校の英語教員になるには、以下のステップが必要になります。
- 高校卒業資格
- 大学卒業資格
- 中学教員免許取得に必要な授業単位の取得
- 教育実習
大学を出て一般的な企業に就職するのに比べると、教員免許取得分の授業単位取得と教育実習で少々手間がかかります。学費も場合によっては追加が発生します。
しかし、就職後に己を向上させるための投資はゼロでも、教員として一部上場企業平均クラスの給与がもらえる(※)、と言っていい様な現状が浮き彫りになっています。また、嘱託制度などを利用すると、60歳定年後も仕事のあっせんを受けられます。老後の年金についても、これから多少下がるとは言え、一般企業勤めの方に比べれば十二分にもらえます。
公立学校の教員採用試験の倍率が高いのも頷けますね。
ほんの少しの追加費用と時間で、不祥事を起こさない限り解雇されない、給与はそれなりにもらえるという地位を得られるわけです。もちろん大学のレベルは関係ありません。Fランクでも教育学部があれば大抵は中学教員の免許は取れます。投資としては極めて効率が良いと言わざるを得ません。
好待遇は学生時代に頑張ったご褒美…と言えば許されるのかも知れませんが、行政がこれをやったらモラルハザードまっしぐらじゃないですか。
※地方公務員平均…728万円(2007年)、東証一部上場企業平均…672万円(2011年)
あなた自身やあなたのお子さんが危ない
真面目な話をすると、由々しき事態です。
子供は教員を選べません。ボンクラに当たっても出来る先生に当たっても、親が支払う住民税は同額です。自分には関係ないどころか、合法的にあなたの財布から英語の出来ない英語教師の給与が支払われているわけですからね。
学校は補助輪でしかなく、自己学習こそが最重要だ!という意見もあるでしょう。確かにそうです。ただ、そうであるなら、大企業平均クラスの給料出す程の仕事なんですか? その給料もらうにはかなり責任の伴う仕事をしなきゃいけないんですよ、民間だと。
極端な言い方になりますが、教科書レベルの学習は予備校などの衛星中継なりネット中継授業にアウトソースして、生活指導担当者だけ置けばかなりコストカットできませんかねー。それか、一部アウトソースで空いた時間に競い合って教える能力を高めていただく方が良いと思うのです。
皆が皆ボンクラか?
必ずしもそうではないでしょう。部活の顧問だとかで休日出勤も多く、サービス残業も多い、かなり大変なお仕事であることは近年のニュースで広まってもいますし、学習の時間を取れない方も多数いるのだとは思います。やる気のある若手がモチベーションを失い、辞めていく話もよく耳にするようになりました。
しかし教員の本業の質を向上させる時間すら取れない・取らせないのは、顧客である子供の親からすれば教育制度の欠陥であり、言い訳に過ぎません。
結果的に向上心の無い教員が残り、その方たちに教えられる生徒とその父兄にとっては、無駄な拘束時間の発生、追加教育費用の発生が伴う損失ですらあります。
試験勉強しない子供を叱る側の大人が、時間が無くて試験勉強を全然しないで受けたのかも知れませんが、それはそれで大いなる矛盾です。そういう大人を見て子供も大人になっていくのかも知れませんがね…。
おわりに
『精神的に向上心のない者はばかだ』
夏目漱石の「こころ」の有名な一節です。自己の教養を深めたり修養に励む、という心持を24時間365日維持するのは無理な話ですが、それでも一日15分とか30分ぐらいは自己研磨のための時間を取りたいものです。
教育者の側も、学習の時間に対しても給料を支給し、代わりに降格を含めた厳密な業務査定を行い、給与査定の一部に能力主義・成果主義を導入すれば良い事ではないでしょうか。民間の大手は皆やってるよ。
これをやられると困る人がバブル世代には多いんでしょうね。しかし、仕事が出来ても出来なくても、年を経れば給料が上がるのは右肩上がりの時代でしか通用しません。
また、教える側の教員にとってはたかだか一年でも、子供にとっては中学時代の一年間は非常に大きいのです。将来に響くぐらいにはね。教員の皆様にはそれを忘れずにお仕事に励んでいただきたいものです。でないとクソ高い税金を納めるモチベーションなくなっちゃいますよ、こっちだって。