今回はハーモニックパターンで有名なパターンの一つである、バタフライパターンについて紹介します。
Contents
バタフライパターンとは?
バタフライパターンはハーモニックパターンの一つで、これまでのガートレイやバットパターンと異なり、D点がX点を超えて伸びてくる、いわゆるエクステンションパターンの一つです。ガートレイパターンが失敗したパターンであるとも解釈可能です。
そのため、逆張りに近いトレードになり、失敗した場合の損失は小さい額では済みません。その代り当たった時の見返りは大きいものになります。バタフライパターンでトレードを行う際には、密な相場環境の認識が求められます。
バタフライパターンの成立条件
B点がXAの0.786リトレースメントを満たすこと。まずこれが必須条件になります。
その他の条件として、以下の条件が挙げられます。
- C点はA点を超えないこと
- D点はX点を超えること
- BCプロジェクションとしての最低限満たすべき比率が1.618であること
- AB=CDまたはAlternate AB=CDパターンを内包すること
バタフライパターンの主な成立条件を以下のスライドにまとめました。
バタフライパターンの事例
以下、バタフライパターンを例示します。2014年ごろのポンド円4時間足を用いています。
1. バタフライパターン成立を確認
XABCDの各線の形成するフィボナッチ比率から、バタフライパターン成立の条件を満たしていることを確認します。
2. PRZ (Potential Reversal Zone) の算出
PRZを算出します。バタフライパターンの最重要要素は、D点が1.272XAを満たすことであるため、1.272XAを起点として考えます。
AB=CDまたはAlternate AB=CDで、1.272XAに最も近いフィボナッチポイントをプロットし、BCプロジェクション (BCをD方向に伸ばす) においても、1.272XAに最も近いフィボナッチポイントをプロットします。
上のチャートの、黄色で示した価格帯がPRZになります。実際の価格の動きとしては、このPRZを2回下に抜けていますが、その直後に長い下ヒゲを残して買いが入り上昇しており、サポートとしての強さを見せつけています。
3. 利食いポイント
利食い第一ターゲットは、D点が確定した後に、0.382AD近辺に設定します。第二ターゲットは0.618AD近辺に設定します。いずれも、フィボナッチリトレースメントポイントの近辺のサポレジを狙いに行くと機能しやすいです。複数の小さなポジションをもって、半分を第一ターゲット、残り半分を第二ターゲットで利食いすると良いでしょう。
0.618ADよりも戻した箇所を狙いに行く場合は上位足のトレンドと相談することになります。0.786や0.886、1.00ADなど利食いと新規売りが入りやすいポイントが直後に控えているので、上位足のトレンドと反する方向に狙いに行くのはあまりおススメできません。